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現代によみがえった伝統技術を結婚指輪に!木目金とは?

木目金とは?

種類の違う金属を掛け合わせ、厚みやひねりを加えながら木目の模様を加える技法を「木目金(もくめきん)」と言います。「霞打ち(かすみうち)」「板目金(いためがね)」とも呼ばれますが、本記事では「木目金」として話を進めましょう。
木目金は、日本刀の鍔(刀と掴部分の間にある部品のこと)に用いられてきました。江戸時代における「刀」の立ち位置は、装飾品です。戦争が起きなかったため、刀を使うことは滅多にありません。刀は、実用性よりも見た目重視になりました。そこで用いられたのが、木目金だったのです。

一度は廃れた木目金

江戸から明治になると、侍は過去のものに。装飾品として使われていた刀も、同じく過去のものになりました。刀が姿を消したと同時に、木目金も消えてしまったのです。
そこで研究者や職人達の手により、木目金の復元に取り組みました。現代に残っている木目金の装飾を基に、金属の構成を事細かく調査。調査結果をベースに、職人の手により復元に取り組みます。大変難しい作業だったはずです。そんな中でも、研究者と職人が一丸となって取り組んだ結果、木目金は現代によみがえったのでした。

偶然の芸術

木目金は「偶然」によって生み出された芸術です。全く同じ模様を同じ材料で作ろうとしても、不可能です。
世界中探しても、全く同じ木目が刻まれているアイテムはありません。「世界に1つだけのアイテム」の特性に目を付けた分野こそが、結婚指輪だったのです。

伝統は結婚指輪へ

伝統技術によって生み出された結婚指輪は、ただ「美しい」の一言。海外には数多くの有名ジュエリーブランドがありますが、木目金を扱っているブランドはございません。最も日本らしい結婚指輪と言えます。
木目金で生み出された結婚指輪の種類は、年々増えています。数年前はシンプルなデザイン一辺倒でしたが、最近は個性的なデザインの指輪も増えてきました。「日常遣いとして検討しているも、個性のある結婚指輪が欲しい」というのであれば、木目の模様が入っている結婚指輪はおすすめできます。